集会長挨拶
第38回日本看護歴史学会学術集会開催にあたって
第38回日本看護歴史学会学術集会
大会長 屋宜 譜美子
天理大学副学長・医療学部長
2024年8月11日(日)、12日(月・祝)に、第38回日本看護歴史学会学術集会を初めて奈良県で開催します。奈良は古事記、日本書記の時代に遡る「日本のまほろば」といわれております。天理市は国の指定史跡である古墳群、日本最古の神社とされる石上神社、大和神社等が存在しており、1838年に創始された天理教の教会本部、にんげんのふるさと「おぢば」の地であります。天理大学は1925(大正14)年、私立で日本最初の外国語学校として誕生しました。学附属図書館は令和5年2月27日、国の登録有形文化財へ登録され150万冊以上の稀少書籍、歴史的資料を納めております。また、世界の生活文化と考古美術品、資料を約30万点を収蔵している附属天理参考館があり、日本文化の発祥の地である大和の中央に位置し、緑豊かな自然と歴史的、文化的遺産に囲まれています。
第38回学術集会のテーマは、看護に関する歴史の新たな方向性と可能性を求めることを目指して「未来に向けて歴史を繋ぐのは今」としました。奈良、天理、天理大学の歴史に触れていただく中でご参加くださる皆様とご一緒に、未来に看護を繋ぐ「覚悟」を確認する学術集会としたいと思っております。
プログラムは、今まさに歴史を繋いでいくことに取り組まれている講師の方々をお招きして、看護の永遠の問いである人間と人間の営みの理解、協働する学問の歴史を通した社会の理解を深め視野を広げることを意図して教育講演などの企画を進めています。加えて、看護歴史研究の発展とともに、残すべき看護の技をいかに伝え、つなげていくかを共に学びあう交流セッションを設けました。
看護歴史学会会員の皆様においては、ご研究の発表を通じて看護歴史研究の豊かさ、深さをお示しいただきたくお願い申し上げます。会員ではない方々を学術集会へお誘いいただき、この学会をより大きく育てていただく機会としていただきたく存じます。天理大学付属図書館、天理参考館への施設見学ツアーも企画中です。詳細プログラムとともに、ホームーページで逐次ご案内をさせていただきます。
「修学旅行以来の奈良」をお楽しみいただけるよう観光情報も加えて参ります。「地球沸騰」の夏は来年も続くと思います。熱い思いをもって天理の地でお待ち申し上げます。